富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

農暦三月初三


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中共中央の香港選挙制度見直し決定で香港市役所が準備する選挙制度の見直しは選挙区区分から。もはや反政府派は絶対的に2割にも満たない議席しか確保できないのだが念には念をいれて立法会の地区選挙でも民主派2議席なんてことのないやうに。また選挙では反政府的な候補は立候補すらできない茶番選挙で国安法で反政府抗議活動も制限されるなか期待される抗議の意思表明は選挙で棄権か白票投じることくらゐ。それに対して市役所は選挙で棄権、白票を扇動する行為については3か月の禁固刑まで用意検討だとか。ある面全てが後手後手。用意周到に見える悪意ほど実は悪意だけが目的で戦略も戦術も疎かになるもの。

香港民主活動家 マスクして反政府デモ「違法」で実刑禁固4か月:朝日新聞

そもそも覆面禁止条例ぢたいが粗忽な発意。これを制定したら新型コロナでマスクしなければいけなくなり、そこで抗議活動ぢたいを取り締まる法律が必要になった……と談志なら総じるだらう。ジョシュア=ウォン君がこの罪でも有罪に。一昨年11月の高裁判決は覆面禁止条例は「市民の権利を必要以上に制限してゐる」と判断したが1年後には最終裁はこれを覆しての有罪。裁判もすつかり政府にとつては自家薬籠中のもの。とにかく国家転覆を図つた(といふことになつてゐる)彼なのだから、どんな行為でも罪となる。これも悪意に基づく正義。

(感染防止)トイレのハンドドライヤーOK:朝日新聞

昨年からのコロナ狂騒曲で、このハンドドライヤー不使用と並んで首を傾げさせられたのが「ウイルス感染防止のためにトイレはフタをしてから流しませう」だつた。どこまで実際の効果があるのか。風評じゃなくて天下の東京ガスTOTOにきちんと問ひ合はせて、こんな情報を出してゐた。

 結局、新型コロナで抜本的な防疫対策ができないなかで「ミクロの理性」でハンドドライヤー使用禁止や「便器のフタは閉めて」が提案され誠実な国民はそれを実行する。それをしたところで感染防止にどれだけの効果があつたのかわからないが、さうした善行の大切。それで感染が収まらなくても根本的な問題解決の方法は探れもせず。大阪が2日連続で感染者数千人突破で感染蔓延でも「蔓延防止」云々でスガや専門家が「レベル4といつてもおかしくない状況に近づいてゐる」と言葉濁して終はる悪夢。

本日農暦三月初三。それにしても夜遅くまで終日続いた下雨。天気予報では朝少し雨が残る程度といつてゐたが朝からひどくなり1時間に10ミリ、計48ミリの降雨。夕方は風も強く傘が折れさうなほど。

高田文夫『私だけが知っている 金言・笑言・名言録』新潮社 読む。新型コロナ対策もあまりにおバカで理性を保つにはアタマの凝らないものでも読んでゐるしかない。

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他にも「我が家の姉も色づいてまいりました」とか三宅裕司夫人のパーティ会場で「あそこが立っているのがうちの主人です」とか素直に面白い。それにしても談志は「落語を現代に」はクリアだつたが「業の肯定」で何か深淵に入つてしまつて、そこから「イリュージョン」なんて。それが最後「江戸の風」になつてゐたさうで、それがいちばん落ち着くか。それにしても談志師匠逝去での毒蝮三太夫の「よく焼いとけよ、また生き返ってこられたら、たまったもんぢゃねぇ」が良い。親愛に基づく罵倒の調和。

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池澤夏樹「青春と青年と中原中也岩波書店『図書』より