富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

「貫徹人大決定 全港共同責任」


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大公報は蘋果日報社主ジミー黎智英が台北郊外の陽明山で豪邸建造で土地獲得に疑惑と報じる。台湾を介して米国政府との密通もありださうな。蘋果日報は芸人の酒酔ひ運転での裁判について。大公報で黎智英の台北豪邸云々より目障りなのが、そのトップにある「貫徹人大決定 全港共同責任」といふ中連弁主任(駱惠寧)のコメント。

  • 如果说,在前几天一百场座谈和走访中,我们听到了贯彻全国人大决定的积极建言。那么,在这次238万多个联署签名中,我们则看到了支持全国人大决定的广泛共识。
  • 这次签名活动彰显了香江之畔的浩然正气。透过这一摞摞签名册,我们深切感受到了广大市民对中央及时拨乱反正的真心拥护,感受到了各行各业对「黑暴」「揽炒」的深恶痛绝,感受到了香港社会反对外国和境外势力干预的坚强决心。
  • 不折不扣地贯彻落实全国人大决定,是特区政府、立法机关以及香港社会各界的共同责任。
  • 只要大家都能维护国家的主权、安全和发展利益,维护香港的整体、根本和长远利益,团结起来向前看,香港就能迎来长期繁荣稳定的光明前景。

なぜ全人代が勝手に決めたこと(香港の非民主的選挙制度)を香港が共同で、つまり一切の反論も許されず全民が責任をもつて実現していかないといけないのか。 こゝにある238万人の署名といふのは香港で、この選挙制度改革に賛同した市民の署名なのださうだがアタシの知る限り、これに署名した方がゐない。愛知県で知事リコール疑惑にも勝るとも劣らぬ茶番署名である。

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東日本大震災からの復興」のはずが「コロナに打ち勝った証」となつて1年延期で冴えない東京五輪聖火リレーが福島から始まつたがいわき市で、このリレー実施に携はつた人が「復興は100m競争でいえば1mくらいにしか到達してゐない。その実情を世界中の人に知つてもらへれば、と思つて」とサポートの理由を語つてゐた。震災はコロナといふマイナスが現実にあつて、それをリカバリーした成果といふ目標が予め設定され演出されてゐるのが、いかにも電通的。しかも実際にそのゴールに到達してゐなくても、あたかも実りがあつたかのやうに。昭和39年の東京五輪は日本が戦後復興を遂げ目覚ましい経済成長の中にあつて誰もが、その現状を祝ふ場であつた。あの時の聖火リレーは水戸では国道50号線の大通りに芋を洗ふやな人出でアタシもその通り沿ひに家があつたものだから、それを父母に連れられ眺めているのだといふ。

帝国ホテル本館を立て直しなのだといふ。これから大型ホテルの需要がどの程度のものかポストコロナの社会動向が見えないなか強気だこと。都心に乱立気味のラグジュアリホテルが共存できるのかしら。戦後日本の御三家にいずれも宿泊したことはあるがアタシは谷口吉郎(1904~1979)のオークラが好き。あの空間の何とも落ち着くこと。ニューオータニは御三家のうちでは生理的に合はないが、あの建築史に残る大成建設の偉業は素晴らしい。帝国ホテルはサービスはさすが。あれだけの宿泊客のチェックイン、アウトを丁寧に、ゆっくりとながら適格に捌く作法だけでも素晴らしい。だが建物がいけない。周囲の建物も高層建築だからだが、どこにあるのかも目立たない外観、狭苦しく暗いロビー、天井の低い客室……だから立て直しは必要だらう。「新しい施設の高さや部屋数などは未定。現在の雰囲気を引き継ぎ「日本の迎賓館」としての役割を果たせるホテルをめざす」のださうだが果たして何うなるものか。フランク=ロイド=ライトの旧館は残念ながら入つたことどころか外観を拝んだこともない。周囲の高層ビルがひどいので今更、このFLW建築を再現したところで景観にはならない。

その現行の帝国ホテルを設計したのが高橋貞太郎(1892~1970)。FLWの旧館は実は戦前にも1940年の東京五輪開催を控へ昭和10年代に建て替へ計画があり、実はその時も高貞が設計だつたのだといふ。そして戦後、ライトの本館に対して昭和29年と33年の新館を設計してをりロイド館取り壊し後の新本館設計が高貞になることは既成事実。

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ロイド本館の背後に高貞設計の新館

高貞は髙島屋日本橋本館など重厚な建築の他にもホテルでは上高地帝国ホテルや川奈ホテルといつた成功例もあり。それにしても帝国ホテルは……。高貞は帝国ホテル新本館完成の昭和45年に逝去。

ライトは高橋設計の第二新館を見て「gosh awful(ひどい)」と声を上げたという。新館竣工を喜んだのは帝国ホテル関係者と高橋だけだったかもしれない……