富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

游方之外


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香港で映画『十年』を見たのは2015年の年末。雨傘運動の翌年。10年後のディストピアとなつた香港を描く5人の監督によるオムニバス映画。悲観的ながら少なくとも「最悪の仮定」であつて「さうならないよう」といふ戒めのやうな少しでも希望が残されてゐただらう。それにしてもまさか、このディストピアが5年後に現実にならうとは。それも大きな抗議、民主化運動の後果としての、である。本当ならすぐにでも『十年』のやうな反政府的映画から処分の対象にしたいところだらうが「まだ」さうはいかないので先づ政府の文化行政で、かうした映画製作の資金援助することを叱る。蘋果日報は4日前にワクチン接種した警察で宿舎の4家族が感染とワクチン効果疑ふ。

先日、世界の経済自由度インデックスで香港が中共といふことで対象から外されたことについては経済指数に政治的なバイアスがかかつたのでは?と非難もされ、それを感じなくもないが、今回のこれは「まさに」。Global Public Policy InstituteによるAcademic Freedom Index(AFi 学問の自由指数)である。香港のこれはDランクで同ランクでも共産主義の越南やプーチン独裁のロシアより低くウガンダと同位。ちなみに祖国(中共)は最低のEランク。自由主義の民主国家であるはずの日本はBランクでアジアでAランクはさすが台湾のみ。

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先週、先考十七回忌では妹とは一緒できず今晩、母、妹と家人で会食。レストランよこかわ。昔から大坂通りに佇んでゐるといふ感。扱ひとしては水戸の小川軒か。ビーフシチューをいたゞいて帰宅して些か小腹減り母から貰つた下館の「館もなか」頬張り薄茶一服。


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さういへば昨晩は飲酒、食後に風呂に入る頃から目眩がひどく風呂上がりに悪寒もひどく血圧測つたら上は115程度だつたが下が92で上下の幅が狭く床臥したが気分悪く嘔吐続き、それでもいつの間にか寝入つてをり今朝は少し目眩がしたが何うにか過ごせた。夜もかうして母と赤葡萄酒を飲んで食事、帰宅後の甘味まで……安堵。

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ある由縁で「游方之外」といふ刻印の額を頂戴する。游方之外は「形式や決まり事の枠に縛られずに楽しむ」「精神世界に遊ぶ」の意。さて、これは誰方が認ためたものか。「梅里」は徳川光圀公の號。だが、この刻印の作者が光圀公であるはずもなく。たゞとても品の良い仕上がり。さて梅里は何方か。畏友の郷土史家J君から水戸の篆刻作家 久保田梅里さんのものと聞く。

相変はらず何をしても表情が楽しくないスガ。「痛くなかった」って、まったく、何事も否定することしか知らないスガ。

韓国の政治家や知識人があれだけ日本を批判しても普通の市民には日本文化が人気ですよね。政治家は信用されていないからです。日本でも普通の人たちに韓流が人気なのは自然なことです。(略)おいしいものを食べに行く、ソウルの街を散歩する、それだけでもいいことだと思います。人と人とは相性もありますからね。けんかしないのが第一。そして、無理な友好もしないことです。