香港の選挙制度改革が香港市役所ではなく中央政府によつてなされるだけでも、もはや一国両制など不存在でもはや党政府がどれだけ優れた判断をするかにしか望みもないが中央が香港の民意を寛容に受け入れるといつても相手は親中派だけであつて、それを香港の民意とするだけでもかなりの誤謬あり。だがそんなことはわかつてやつてゐるから。
民主派55人が身柄拘束され内47人が起訴され11名は保釈されたが47名が裁判も開かれないまゝ監獄に。警察の拘置所ではない。何事も手早くシステム化、運用されるのが得意だつた香港でワクチン接種だけは後手にまわつてをり「齊打」(全民接種)がいつになることやら。中共製のワクチン接種に拒否反応もあり。
一昨年、香港で叫ばれてゐたのは「光復香港 時代革命」。今これを叫べば国安法で捕まる。コロナ禍で「香港に復た健康を 時代をかけた抗疫を」と叫ぶのは如何?と当局に挑戦してゐる。当局にとつては忌々しい明らかに「光復」の暗喩。韻まで踏んでゐたら完ぺきだが、そこまではできてゐない。
光復香港 時代革命 Guāngfù Xiānggǎng Shídài Gémìng
康復香港 時代抗疫 Kāngfù Xiānggǎng Shídài Kàngyì
この疫禍対策に世界中で最も成功して、さらにそれを社会の安定材料にまでできたのが台湾。効率的な政府であるが何よりも台湾の人々の「愛台湾」といふ願ひが世の中を悪くしないやうに作用してゐるのだらう。
昨日、大洗の酒屋で入手した埼玉は神亀酒造の純米酒。四合瓶で昨日開栓して今日残りを飲んだら随分と味が違ふもの。おそのえ*1酒店のポップには「純米酒を熱燗にして美味いことを当店に教えてくれた酒」とあつたので昨晩は熱燗と常温で飲み比べてみたのだが熱燗も確かに悪くはないが常温のほうがずつとイケる。
▼今日はごみ収集が資源物で紙類だつたので紙パックで酒の紙パックを水戸市の指示通りに切つて開いて紐で十字に縛つて出したのだが夜、明日の「燃えないゴミ」を出すのにごみ収集場所を見たらアタシの出した焼酎の紙パックが残つてゐる。なぜ収集拒否されたのか。持ち帰つて水戸市のごみハンドブックで確認したら酒パックでも内側が紙のもの(主に牛乳や一部の日本酒、キクマサはこれ)は紙類で資源物だが内側がアルミのものは「燃えるごみ」。酒パックリサイクル促進協議会による「酒類用紙パックのリサイクル表示ガイドライン」(こちら)。だが名古屋とか柏崎では内側が紙の紙パックは資源ごみでリサイクルで内側がアルミは紙製容器包装と一緒なのである。なぜ水戸はそれが燃えるゴミなのか。水戸のごみの分別区分は極端すぎ。水戸の「尊塵攘異」である。
▼最近の呟板から。
菅政権の内閣支持率の下げ止まりを支えているのは「底堅い政権支持層」というよりは「頑強な野党忌避層」と呼ぶべき人々なのかもしれない。(小田嶋隆)
「しょせん◯◯だろ?」
「◯◯って、◯◯なだけじゃん」
「単なる◯◯だよね?」
「どうしてそんなことにこだわってるわけ? オレから見たら微々たる差でしかないんだけど(笑)」
……みたいなお話は、いずれも今風の言葉でいえば「マウンティング」。超越達観しぐさ。(小田嶋隆)
でも、ほんとうはジャニス=ジョップリンみたいな歌手になりたかったんです。夏木マリ『銀座百点』2020年10月号より
「こうもり」の演奏中、気持ちが急いてつい前のめりに飛びだしてしまったことがあった。焦る宮田大に小澤征爾がニコッとほほえみかけた……ミスを責めるんじゃなく、いまこの瞬間の感動を率直に音楽にしたことを認めてくれた。協奏曲で共演した時には、こう声をかけてくれた「客席の隅々にまで君の気持ちを届けなさい。どんな演奏になっても僕が助ける。僕が君の思いを共有し、みんなに伝えてあげる」。
……これつてどこか知つてゐる世界。どこかしら。さう、賢治、ライ麦のサリンジャーの世界。中原中也。
*1:「小薗江」といふのも全国的には珍しい苗字で小薗江さんは茨城、中でも水戸に集中してゐる。