富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

相馬沖地震

昨夜三更すでに臥床でうつらうつらしてゐたところ地震ありゆらりゆらりとゆっくりと大きな揺れで震源は随分と離れてゐるだらうが大地震であることは確かで十年前の大震災のこと頭を過り居間の食器棚など心配で起き上がらうとしたところ停電になり壁づたいに居間に入つたところ電灯がつき陋宅は幸はひ居間の棚に据ゑてあつた斑馬のぬいぐるみが床に落ちたくらゐ。相馬沖が震源で深さ55km、M7.1といふ大きな地震で福島の最大震度6強。水府は5弱。海嘯の心配もないやう。土砂災害や家屋倒壊がなければよいが。携帯電話の緊急アラートはOFFにしてあつたので、あれで驚かさなかつた。余震も心配だが寝入る。

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朝起きてみると玄関の棚にあつた八幡宮のお札が倒れてゐた。NHKでも地震関連のニュース続き朝8時すぎからの〈音楽の泉〉は放送なし。


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昨日(年初二)は車公誕。香港ではこの日が正月詣りで車公誕は新界沙田にあり新界鄉議局主席劉某が代表で神籤を引く。政治情勢不安定と疫禍のなか沙田車公曰く「下手須教一著先,世情局面苦徒然;積薪歷火非無事,識者能知火未燃」。疫病は「換醫生為佳」で蘋果日報にいはせればこれは「政府應換人」。何うであれ不安定はしばらく続く。

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今日は異教徒の蛮族にかぎつて祝ふ聖ヴァランタイン節。「とらや」は「あんやき」カカオ味とラムレーズンの小型羊羹なんだとさ。本日晴天。家人と散歩がてらK寺に参ると来月先考十七回忌を前に墓石もずいぶんと汚れてしまつてゐて墓石を磨く。
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コンビニで昼飯を購ひ偕楽園に往き入り口で運転免許証見せ住所確認→県民特典で無料で入園しようとしたら「お祭り期間中は県民も有料」ださう。昨日から梅祭りだつた。300円くらゐなのだらうがケチなので常磐線の陸橋渡り昔は江戸時代は田圃でアタシが子どもの頃は沼地だつたところにある偕楽園の拡張部の公園へ。そこの広場で偕楽園を見上げながらお昼。

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ここは田鶴鳴(たづなき)梅林と呼ぶさう。本来の偕楽園を拡張することで今は紐育中央公園に次ぎ世界第二位の広さの都市公園なのださう。紐中公園は曼哈頓の大都市の真ん中にあるから都市公園だが偕楽園拡張部は水府の旧市街から見れば「郊外」なので「世界第二位の広さ都市公園」といふにはかなり無理あり。郷土史に詳しい畏友J君らにいはせれば偕楽園からは烈公が見た眼下に千波湖、南に紫峰(筑波山)の景観といふものがあり桜川の湿地帯であつた田圃を緑化して公園化するのはおかしな話といふこと。そりゃさうだ。だが「それでも」拡張部の緑地は水戸の緩やかな公園管理方針で柵も門扉もなく犬を遊ばせ球技も凧揚げもOKでじつに大らか。偕楽園の「人皆な楽しむ」の方針が生きてゐるのは立派。ちなみに行政では本来の偕楽園茨城県の管轄で拡張部は水戸市

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偕楽園弘文亭を望む。紅梅は見頃で白梅はこれから。

偕楽園から千波湖をぐるりと半周。気温も摂氏18度だかで千波湖や湖畔の緑地には幼児連れた家族など楽しそうに遊ぶ。人馴れした白鳥や鴨ばかりか大きな鯉までも「餌くれ、くれ」と可笑しい。茨城県近代美術館。

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1月16日から開催予定だつたが県独自の緊急事態宣言で2月8日から。ムーミンでもアタシらが親しんできたトーベさんの物語(挿絵を含む)とアニメ〈ムーミン〉の子どもが怖いと思ふ自然の脅威との対峙のやうな不可思議なお話と、この展示に違和感あるのは今回の「コミックス」は多少どころかかなり違和感あるのは「コミックス」は英国のイヴニングニュース紙に1954年から連載された漫画で、これを見てゐなかつたから。

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今回の展示ではそのコミックスの原画が網羅され思はず見事なペンタッチと構図に見入る。トーヤが物語制作に多忙でコミックスが実弟のラルスに委ねられ1列3コマのコミックスでラルスの見事な構図が息をのむほど素晴らしい。アタシが見慣れたムーミンはこちら静岡県立美術館「ムーミン展」日本平のふもと、緑に囲まれた美術館 で開催中。

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コミックスではかういふ短い線で丹念に描かれた背景はとくに見事。

f:id:fookpaktsuen:20210214081716j:imageNHK大河ドラマ〈青天を衝け〉第1回を見る。慶喜と栄一との出会いから日本は近代に動き出すことになった」って……言ひ過ぎだろ。あまりにドラマの自己本位。もう何十年も大河ドラマは第1回を見てお終ひ。今日の番組で共演の場面はなかつたが「のだめ」の千秋先輩とミルヒー先生が幕末の前世では高島秋帆と斉昭公であつた。

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