富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

善光寺参り


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香港は感染再拡大で早急に全民検疫をと市民の要求高まると大公報。蘋果日報が伝へるのは感染増を受け香港の学校は再び休校措置で冬休みの前倒しとなり「明年見」(大公報)。


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この二人、このプロフィール写真では笑顔だが普段笑はないどころかいつも不愉快さうに眉間に皺寄せ外国を詰る中共外交部の報道官。国内で人民にはTwitterの利用に制限かゝるなか二人はTwitter散々利用して「中共に対して不当に内政干渉する外国勢力」に罵詈雑言甚だし。

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報道官(男)の方はアフガニスタンに屯する豪州軍兵士が幼子を斬首といふ内容を呟板。豪州は首相が中共に対してデマと合成写真による豪州への侮辱と強烈に反論。中共外交部の報道官は巨大カルト内でもかなり狂信的である。

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その二人がTwitterで持ち上げるのが四川省チベット族自治区に住まふディンチェンなる若者で美丈夫な彼が微笑みながらたどたどしく漢語の読み書き習ふ姿など紹介。四川省のテレビにも出るチベット族アイドルのやうな扱ひでチベット族漢化に使はれるのだらう。


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昨晩は信濃の酒肴は大変美味しくまことに嬉しいかぎり。かなり御酒をいたゞいたので熟睡して気持ちよく朝を迎へる。宿(ホテルメトロポリタン長野)はGoToトラベルで大変安く泊めてもらひ申し訳ないくらゐだが地域共通クーポンも2千円もあり。モスバーガーで朝食をとり善光寺参拝。絶好の快晴。コロナ禍でこれでも参拝者数は多くないのだらうが閑散ではない。このお寺一つでコロナ前は年間700万人の参拝あり。今は疫下で善光寺周辺の多くの宿坊もひっそりと。ひとりゆつくり本を読んでゐたい洗練された小さなカフェがいくつもあり珈琲も美味しそうで、さうなるとステキな本屋さんがあるわけで今日は月曜で遊歴書房が休みなのは残念。こゝは書店が一つの宇宙なのだ。

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長野の人は真面目である。長野市街でも中央通りで自動車も走つてゐない細い道路で信号もよく守る。繁華街でもゴミのポイ捨てやタバコの吸い殻も見かけない。マスクもきちんとして友人たちも会食のときに料理が運ばれてくるまでマスクを外さうともしない。お香を扱ふ「駿専」といふ屋号の青木商店。同じく高野といふ酒屋。善光寺の門前には格式ある老舗が並ぶ。堅苦しいかといふと接客は丁寧なうえに実に柔軟。かういふ小売店だと買ひ物も心地よい。それに比べ水府は残念ながら「売ってやる」のやうな横柄な店が少なからず、これは悲しい。本当はもつと漫歩愉しみたいところ駅前の宿に戻る。今日は昼に中華に!と長野の友。香港戻りの我々を連れてゆく中華なのだといふから中途半端ではないのだらう。昼はサラメシでかなり賑はふのでとH兄が先回りして昼の開店の行列に並んでくれてゐるといふ。T兄がホテルに迎へに来てくれるといふので退房の手続き済ませ11時20分にロビーでT兄に会ひ長野駅から南のほうに少し歩き「きりん」といふ中華料理や。なるほど11時半の開店目指しすでにサラメシ客が並んでゐる。H氏が先頭でわずか一卓の四人掛け席を確保。ありがたい。今日のランチは牡蠣の四川風の炒め物。それと坦々麺。なるほど確かに美味。H氏は香港帰りのアタシらに長野の中華を美味いといはせたくニンマリ。長野は本当に美味いものが多く長野の人はその美味さを知つてゐて我々が長野を訪れるとそれを嬉しさうに食べさせてくれる。本当にいゝ人たち。
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昼飯のあとH氏が見せたいものがある、といふので歩いてすぐ近くの南石堂町にあるH氏のお宅にお邪魔する。三島由紀夫自決半百だが市ヶ谷騒動三日前に新潮社から届いたのだといふ由紀夫さん直筆の色紙を拝見。

 只見讀書榮 不見讀書堕

他に棟方志功の遊び絵や谷内六郎の書画など見せてゐたゞく。


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さて食後の甘いものは別腹、とこれまた歩いてすぐの長野駅前の竹風堂で甘味。竹風堂は小布施の栗甘味三軒の一つだが竹風堂駅前にじつに洗練された出店で内装の凝りやうも文化すら感じる。

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家人が帰りに信州味噌は駅ビルのお店でも買へるかしらといつたら自動車で井上醸造といふ味噌やに連れていつてくれた。注文してから味噌樽から味噌を持つてきてくれるのだが、この店の方も本当にお優しい。恐縮するほど。
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ホテルまで送つていたゞいて友人らとお別れ。駅ビルの商場にある酒売り場だつてこの充実なのだ。焼酎よりも日本酒がずらりと並んでゐるのが嬉しい。さて今日の帰りは新幹線となつた。新幹線は好きぢゃないが好きぢゃないから時間をかけたくないので金澤発の「はくたか」にしたら月曜午後だといふのに結構な混雑で辛うじて3人掛け席の中一つ空けて窓際と通路側の席を確保。


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長野駅ビルの酒売り場で諏訪のダイヤキクと昨晩随分と飲んだ「水尾」をコップ酒で入手。それを列車で飲む魂胆だが新幹線は浅間山ジオラマで稼働装置でもついてゐるやうに車窓を動いてゐたら、あつといふ間に軽井沢まで来てしまつてコップ酒一合をちびちび飲んでゐたら、もう高崎を過ぎて飲み終はつたら大宮。まったく酒をおちおち飲んでゐる旅のゆとりもない。だから新幹線をアタシは厭ふ。上野駅常磐線の特急ひたちに乗り換へ、こちらも小一時間で水戸だから「水尾」を少し慌てゝ飲む。ほんとうに酔つてゐるヒマもない。長野を出てから植野での乗換へ時間も入れて2時間45分で水戸に着いてしまつた。昨日の往路は8時間である。もちろん8時間のほうがのんびりとずつと楽しい。車窓で石岡を過ぎたあたりかしら満月が東空に上るのがまぁ明るいこと。

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長野で友人からお土産をいろ/\いたゞいたが、その一つが奈良の国立博物館正倉院展に出た鶴屋吉信の羊羹。