富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

窮鼠はチーズの夢を見る


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まるで曱甴(ゴキブリ)殺すが如く香港の反政府派撲殺一掃したい〈体制〉は反政府派がどれだけ内部分裂してゐるかと罵声浴びせる大公報。蘋果日報の記事は朝日新聞(翌16日)に記事あり。(中共)台湾密航企てた香港活動人12人を国安法容疑で国内に拘束:朝日新聞
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農暦七月廿七日。4週間毎に水戸城南の代々木系病院に定期通院してゐるが一応朝イチで7時に当日の診察順の番号ゲットに行き9時からの診察で一時間半程時間持て余し何度か某ファミレスDで時間潰しに朝餉だつたが450円だかでセットメニューはどれもイマイチな上にドリンクバー頼むと750円だかで今朝はその数軒隣りにある麥奴も朝7時に開くことに気づき麥奴に寄れば簡単なハンバーガーやマフィンと珈琲のセットで200円であつた。超安甚し。病院では5月からお世話になつてゐるK先生が薬を6種類から2つ減らした上に1つの薬は弱くしてくれて、そろ/\安定してきたので、と通院の周期を4週間から8週間にしてくれる。ありがたいかぎり。 


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病院の後に市役所へ。晋三の10万円給付金配給でのパニックほどではないが市民課で相変はらずマイナンバー受取りだけ大繁盛なのは今回のマイナポイントでの5千円配給呼応のためだらう。さういふアタシも晋三のことをボロクソに罵りつゝマイナポイントで今日時点で75%の3,750円をすでにいたゞいてゐる。某メガバンクで「感染防止」と入り口から防疫措置徹底させてみせてはゐるのだが一旦、内に入ると窓口での接客防止措置なのだらうがフロア担当の行員がダンスホールの相手方のやうな至近距離であれこれ書類作成のアシストに蜜で仕切りの奥の投資コーナーでは行員男子がまるでかつてのJALのスチュワーデスのやうにフロアに膝をついての接客はホストの如し。これぢゃ防疫にならないだらうに。

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接客が防疫もあらうが良い意味でビジネスライクで無駄もないのは郵貯であり警察署であつた。市役所も職員もフレンドリーで好感がもてる。つまり民間の銀行の方が事務手続き効率化では圧倒的に劣勢。水戸警察署で自転車の駐輪場がわからず門前で守衛役の警官に駐輪を尋ねたら「あ、その先に「関係車両以外進入禁止」って看板がありますよね、あそこを入ってください、その先に駐輪場ありますから」ですって。可笑しな話だが、それを説明してゐる若い警官も「おかしいよね、それって」といふ表情が好感度高。
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だいぶ早まつた日暮れに常磐線で内原。内原駅からとぼ/\と歩いて岡田屋の水戸内原店。こゝは当たり前だが自動車で来ることを前提とした消費場所で歩いてくる客はほとんどゐない。それにしても外観からして楽しくない。岡田屋内の映画館で行定勲監督の映画〈窮鼠はチーズの夢を見る〉を見る。

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湘南の高校から慶應を出て大手広告代理店で気まゝに楽しい人生送つてゐるやうな主人公(大伴君)役はジャニーズは関邪尼の大倉君で、その彼をずつと好きだつた今ヶ瀬君役の成田凌が実に役を演じきつてゐる。


主人公は「大伴」といふ姓がまさに文字通りで本妻、浮気相手と破局すれば大学時代の彼女、そして会社の無垢なOLと散々のやりたい放題で、そんな彼を一途に恋してみせる今ヶ瀬君なわけだが大伴君の「まはりに蔓延る」4人の女のうち実際に今ヶ瀬君が対峙するのはタイ料理屋で(これもゲイの世界だと思ふと面白い設定だが)そこで大伴君の大学時代の彼女との応酬は、これはこの映画でも傑作のシーン。この戦役で大伴君は元カノを選び今ヶ瀬君は敗北するのだが……その後の展開も面白い。


何うであれ4人のどの女性よりも今ヶ瀬君(成田凌)を美しく魅力的に見せてゐることは、この映画はジェンダー的に実にアンフェア……だが元々がBL作品なのだから、それは致し方ないのかしら。

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それにしても先週末の朝日新聞の映画評(稲垣都々世)……とても開明的な立場で書いてゐるやうだが「外見だけでなくすべてがひたすら美しい」とか「異性でも同性でも「心」のありような同じなのだ」とか……マジっすか?だらう。陳腐の極み。それに比べて周末の同紙で『BLの教科書』の書評は面白い。先入観も偏見もない。BLと社会のホモフォビアの関連性。BLコミックのカバーは「カップルが互いを見つめる」といふ。確かに。読者(腐女子ともいはれるが)の介入が許されないBLの世界。
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映画が終はると晩8時半で鉄道で帰るのも面倒なところ妹が自動車で母とこの岡田屋に来て買ひ物をしながら待つてゐてくれた。

差別撤廃へ「言いたいこと隠さない」全米テニス優勝の大坂なおみ:朝日新聞

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