富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

笠間詣で


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函館M記者からホリの夕張メロンゼリーをいたゞいた。冷蔵庫で冷やして頬張つたら、まぁこれが美味しいの何の、って。


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水戸線の小山行きで笠間に。笠間にある県立の陶芸美術館で「青か、白か、」と題して青磁白磁の企画展あり、これを見るのが目的。

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笠間駅で列車の出発に坂本九の〈レットキス〉あのジェンカの曲が流れる。笠間は坂本九が戦争中に疎開してゐて疎開中の家屋が今も残つてゐる。笠間駅で1番線(水戸方面行き)は〈幸せなら手をたたこう〉で(今は笠間市編入となつた)常磐線友部駅も上り1番線は〈上を向いて歩こう〉で下りは〈明日があるさ詳しくはこちら(ご当地メロディ資料館)。上京と帰郷で切なさ感じるメロディ。二ヶ月前に益子に行き徒歩ですつかり疲れてしまつたので今日は駅前の観光案内所で自転車を借りる。生まれて初めての電動自転車は加速がすごくて怖いほど。笠間は盆地で京都のやうに暑く町内は平地なものの丘陵にある陶芸博物館に行くには電動自転車で坂道を上るのも本当に楽。9時半の開館で口開けの客になつたが、あるツテで無料入場になつたのだが入場券を受付で2枚くれて1枚勿体ないのでアタシの次に入館待ちしてゐたご婦人に受付で振り向きざまに小声で「これ差し上げますから、無料なのでお気遣ひなく」と呟くと美術館慣れしてゐるのだらう、そのご婦人も「あ、ありがとうございます」でさっと受け取つてくれる。


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磁土を用ゐた白磁も造形は面白く若い作家の意欲的な作品も多く展示されてゐたが何といつても青磁で初代・宮川香山板谷波山や八木一艸ら、そして何より岡部峰男の作品はいくて見てゐても飽きない。この心地よさな何なのかしら。最近、出かけるときは「絵葉書セット」持参。美術館で気に入つた絵葉書を買つたら、すぐに出せるやうに切手も。美術館のロビーで何枚か絵葉書を書いたら広大な陶芸博物館の敷地内にある郵便ポストも古風な立派なものだつた。これも工芸作品の一つに見える。


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ギャラリーロードから笠間市内に入り日動美術館へ。夏休みの土曜とはいへ疫禍でも随分と人が多く子連れ目立つと思つたら企画展がこれ。さかなクンのギョ苦楽展 アタシの趣味ではないので入らず。入場券要らぬ庭園を歩いてゐたら「見だがったのはさかなクンだっだげど、せっがぐ来たんだから見でくといいでしょうよー、こーんなとこなかなか来る機会ないし、好きな人は好きなんでしょうよぉ、こぉいうのが」と茨城のハマのおばちゃんたち。

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昼になる前に早めに昼餉済まさうと蕎麦が美味いかしらと蕎麦屋を探して出向いた「泰然」。11時半だつたが11時開店で満席で8組ほど外で待ち。休みなので家族連れ多く、これは時間かかりさうだが折角なので外待ち。腰掛けあり丁度読みたい本もあつたのでちょうど良い。 

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笠間の地酒は笹目酒造の松緑。ショウロクと読むといろ/\感じるところあるが、これはマツミドリ。マツミドリと読むとこれはこれで芝居好きだとまぁ、ねぇ。天ぷらは舞茸。お酒が飲み終はつた絶妙なタイミングでお蕎麦を供される。蕎麦屋でゆっくりと昼酒はほんとうに幸はせ。最後に蕎麦湯が出てきたが蕎麦粉汁とでも呼べばよいやうなどろ/\のでアタシはふつうに蕎麦を茹でた釜湯のお薄が好き。
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笠間稲荷神社参拝。盆地の笠間は風もなく歩いてゐたら熱中症になりさう。自転車で本当に助かつた。 笠間稲荷門前の二ツ木のいなり寿司。昔はお店の主張が代々木系?で護憲だつたことを除けば普通のいなり寿司だつたが今ではお揚げが砂糖たっぷりでずいぶんとカラメルになつてゐた。安倍政権の所為か。


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笠間駅から稲荷神社までの大通りは昔は賑やかなものだつたが今では店屋もほとんどない。

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大正時代には笠間駅から参拝客を運ぶのに8人乗りの人力鉄道も走つてゐたさうで大通りの一角に、その復元車両が展示されてゐた。 これは昨年、クラウドファンディングで実現したさうで大したもの。

茨城県笠間市のシンボル!大正時代の人力鉄道笠間人車軌道を本格復元したい! - FAAVO茨城

笠間駅で自転車返して友部行きに乗る。水戸といふと今は常磐線だが明治時代に水戸に鉄道が開通したのは小山からの水戸鐵道(現・水戸線)。東京に出るには小山乗り換へで日本鐵道東北本線)だつた。水戸の一つ手前の赤塚で下車して15分も歩いてバイパス沿ひの湯屋へ。露天風呂で涼風はやはり立秋も過ぎたから。近くの市営河和田団地から水戸駅行きのバスが始発でバス停前の公園に「赤塚遺跡」と石碑建ち背後に古墳あり。

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水戸駅南口のペデストリアンデッキ常陸牛や焼き鳥など肉関係で酒も供すイベント開催中。今年は夏祭り(黄門祭り)も疫禍中止で、かうしたイベントがほんの少しお祭り気分なのだらう、それなりに人が出てゐた。

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