富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

文明衝突與香港秩序的重建(沈旭暉)


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昨日の黒蟻社中の行動はもはや反送中での抗議活動といふより誰が見ても狼藉。だが事実はそれでも大公報がそれを港独と外国勢力介入にとにかく結びつけたいのは何なのか。蘋果日報はその狼藉は不問で抗議者たちが何うやつて警察の捜査網を逃れたかを讃へるやう。

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さて今日は学校は新年度始業で抗議活動の学生らは「罷課」を唱へ「全民三罷」とゼネスト拡げる声もあり。

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学校の入り口では抗議の中学生らが路上に立ち中文大学には続々と他学も含め大学生集まる。


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中学生が、と思ふと大した信念と勇気。孫文はかつて在籍した皇后中学で銅像がマスク、ゴーグルにヘルメットで抗議してゐる。


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さすが中文大学ではかなりの学生集まり主催者発表で3万人。キャンパスは郊外でMTR站からも大学中央のこの廣場まではかなり距離あり、これだけ集結したのは開学以来のはず。

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中学生は中環のエジンバラ廣場に集結。数千人規模。彼らの装束が珍しく「白」なのは学校の制服は白が多いため。折からの雨空で雨傘が開く。


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この中環のエジンバラ廣場に中学生集結なら金鐘のタマール廣場には罷工の大人たちで、そちらに向かふ途中に人民解放軍、行政長官弁公室と立法会が並ぶ。


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全く人気もないのは人民解放軍は「怖いから」で林鄭弁公室はもはや死に体の林鄭に抗議も虚しいか(夜になり林鄭弁には多少の抗議あり)。立法会もデモ区があるが最近は人気もなく全く人影なし。


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タマール廣場での三罷活動を眺め所用ありで湾仔の方に歩かうと香港市役所横を歩いてゐたら橋上に梁“長毛”國雄元立法会議員。活動のなかタバコを一服。「写真撮るから笑って」でやつと笑つてくれる。

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ここ数日の雨空で陋宅マンションの前に巨大なマイマイ🐌お出まし。雨が降ると大量に発生するがふだんは何処にゐるのかしら。解放軍のバラックの中に潜んでゐるのか。

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31日(土)の夕方、中環で黒蟻社中の路上行進のなかで日本語で誰かと話してゐる荻上チキに良く似た男性が目に入り月〜金の深夜の帯番組あり昨日の今日で香港にゐるはずもあるまいで通り過ぎたのだが香港政治専門の倉田先生が週末、香港でチキさんと一緒に抗議活動の場を歩き、それが今晩のTBSラジオ・Session22で流れるといふ。今日の朝便で日本に戻り晩にはラジオ出演とは荻上チキさんご立派。

しかも現地での取材予定していたアグネス周庭が金曜日に検挙され土曜日に保釈でインタビュー取材も結果的に出来てゐるが、さらに今日の高裁判決、昨年の立法会補選に立候補した周庭が立候補失格とされ周庭の起訴につき高裁が選管の判断・作業に誤謬ありとして選挙無効の裁決、そのことまでチキさんは起用に説明。勝訴だが判決は「香港自決」といふ彼女らのスローガンが港独に繋がるとして立候補失格といふロジックにまでは踏み込まずアグネス周庭はこの判決を「惜勝」とコメント。この香港取材は番組で約1時間が割かれ、かなり本質捉へたもの。

▼林鄭の各界見識との面談に若手理論派として招かれ「林鄭の政局安定に諸手を挙げてでは協力できず」と出席拒んだ沈旭暉の論評(本日の明報)。香港の状況をサミュエル・P・ ハンティントンの文明の衝突〉から香港を東西文明の衝突地点として捉へ中共統治での「社会信用システム」や「再教育」そして今だに天安門事件の落とす影を分析し香港市民の要求がもはや生存権から生活権に変はつてをり、そこには当然、自由や個人の権利や多元化など含まれるもので、それを中共が理解するどころか〈中国モデル〉か〈一帯一路〉政策の輸出。そのなかで香港が何う立ち回るか。これだけの提言を林鄭の茶話会ではとても受け入れられまい。

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▼政府検察の検察官組織の代表が律政司に対して警察による8月末からの議員らの身柄拘束等の行為につき香港法治の破損危惧する意見が発表される。検察当局が法務大臣に意見するやうなもので、かなり異常。だが意見せずにゐることが異常で、かうした思考はむしろ正常か。

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▼今日のNY Timesに巻頭でJoshua Wong(黄之峰)とAlex Chow(周永康)連名でのオピニオン記事掲載あり。反送中では確か7月の艾未未以来。敵そして交渉相手はもはや林鄭にあらず中央政府である。

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▼油麻地のCinematiqueといふ香港で最も上映作品に定評ある映画館で会員に対して三罷の影響あらうか一両日中の顧客対応につきメールあり。


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会員手続き、この数日で期限切れの招待券やレンタルDVD返却など柔軟に対応する、といふ内容だが現状の社会不安で執法側つまり警察による暴力制圧によると言及あり。かりにリベラルな映画機構だとしても時節柄すぐに共狗に噛みつかれる。晩になり案の定か、この顧客部の責任者より前のお知らせでは個人的意見反映させ、それは映画館を代表するものに非ず、と謝罪と説明。