富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

沙田の乱

農歴六月十二日。曇。昨日の「光復上水」運動。


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蘋果日報:抗議する市民に警察が暴力、逃げる少年が高架橋からあわや転落
大公報:暴徒が警官に襲いかかり少年が高架橋からあわや転落を救う警察
と見解が真逆。この偏向報道こそ香港ジャーナリズムの神髄!である。


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そこに「事実だけ伝えておきます」でSCMP「抗議活動か暴力化で警察が街頭を一掃」とか星島日報「10人の警官が受傷」となる。アタシらはさうした報道を複眼的に読んでゐればよいのだ。それにしても「反送中」で関連も含め4名だか若者が亡くなつたことで香港の若者たちの未来に対する希望のなさ、憂鬱で精神的抑圧が甚だしいといはれてゐる。
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勿論、このまゝいけば香港が中共化するわけで、それに対して絶望感覚へる若者が多いのは事実であらう。だが中共には何億といふ同世代がそこに暮らしてをり香港市民でも広東省にセカンドハウス構へ暮らす方も少なからず。そこで北京中央にしてみると「なにが絶望なのだ」となる。真剣にシンガポール型が起源なのだらうが〈アジア型管理社会〉を考へないといけない。かつての〈開発独裁〉は中共も鄧小平路線はまさにそれだつたのだらうが台湾、マレーシアやインドネシアがすでにそれを脱却し民主主義体制となり、結果、世界第二の経済体となつた大国としての中共とアジアで最も豊かな小国のシンガポールが、これを続ける。シンガポールのほうが「まだマシ」なのだらうが。そして香港もこのまゝゆくと中共のそれに呑み込まれる。
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本日、香港競馬の2018/19年季の最終開催日。沙田競馬場だが沙田は市民デモ。
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ポカリスエットがすつかり大会公認飲料となつてゐる。
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ポカリスエット大塚製薬の次に騒動に巻き込まれたのが吉野家吉野家香港が公式のFacebookで香港警察を誹謗と。香港吉野家が「香港警察を侮辱」と物議 大塚HDのポカリスエットCM放送中止に続き|ニフティニュース この記事、広東語での細かいニュアンスのことまで実に見事に整理して書いてゐる。その皮肉りをしたスタッフが解雇されデモ世論は「反吉野家」となり火消しに懸命。

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今日の沙田のデモで、沙田にある店舗が狙われるのでは?ということでの自衛措置がこれ。

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この吉野家、確か1991年?香港で最初か二番目、湾仔とここのどっちが先だったか?に開業ので吉野家香港では象徴的な存在である。
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ガラスをベニヤ板で覆つたことで、そこがレノンウォールに。
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デモは午後3時に始まり2時間ほどで先頭も終点についたが黒蟻社中が居残り道路占拠し防線を張る警察と対峙。本来、反送中と林鄭下台だつた主題が「暴力的な警察」に対する敵意が表に立つた感あり。

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市民デモは沙田站につき解散となるところ黒蟻の若者たちが案の定で道路占拠。警察と対峙で警察に誰かが何か投げたとかで小競り合ひ。18時半に警察車両縦隊で現場へ。機動隊。黒蟻も警察もまるで暗闇待つが如し。警察は本来、思想性なき暴力装置として正義感で治安にあたり政治権力が王政から革命政権になつても、軍政が赤化政権となつても責務変はらぬはず。市民運動が警察を敵にして余り意味もないのでは?と思ふのだが。本日のデモは主催者側発表で11.5万人(警方発表は2.8万人)参加の由。自宅でこの現場中継をRTHKのチャンネル32で眺める。

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普段は遊ばせておくチャンネルで何か起きると現場からの生中継が延々と続く。一切の編集もなければコメントもなし。同じ公共放送としてNHKに、これをする覚悟があらうか。
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黒蟻の道路占拠🔴に対して警察が周辺の道路を封鎖して❌黒蟻の群は沙田中心の商場や集合住宅のあるエリアに押し込まれる。消費場所の幸運中心(ラッキープラザ)に黒蟻隊の一部が逃げ込むやうに入る。建物施設に、それが公共であり民間であり抗議者たちが建物に押入ることはこれまで一度もなかつたこと。それを追ふ警察。階上から警察に何か投げた者あり、これに「すわ大変」と警察が取締に動き出す。逃げる黒蟻たち。その群れはNew Town Plazaに↑↑↑押し寄せる。香港でも屈指の規模の消費場所で80年代後半にヤオハンが香港で最初に開業したのが此処。日曜の夜でかなりの人出であつただらう。そこに黒蟻が押し寄せ警察の機動部隊がそれを追ふ。ここで特筆すべきは警察がNew Town Plazaから直接するMTR站の改札に陣を張り❌❌❌❌乗客の入場を一時停止の措置。これに対して黒蟻や市民が「開路」と叫び小競り合ひとなり、そこから巨大な商場があちこちで抗議者と警察の血を見る暴力沙汰に。警察も慎重で昨今の警察非難もあり自ら手を出すことはしない。むしろ劣勢に追ひ込まれ誰かしらが何か投げるか叩くかすると公務執行妨害と暴力行為で、その相手を暴力的に拘束する。この何千人の「非合法活動」する若者たちの中で数十人の逮捕はあまりに象徴的でしかないのだが警察にとつてはそれしかできることもない。この騒ぎでMTRは沙田を通る東鐡線を沙田は停車せず通過措置に。その上で沙田に2本だけ列車を止め沙田から「脱出」する抗議者ら専用とする措置。かうしたところの即応性、香港はいつもながら見事。黒蟻たちは改札口でオクトパスカード使ふと個人の足取りで記録残ること懸念か改札のバーを飛び越へ入場してゐたが、そのうちゲートは開放になりMTRの職員も不在のなか自由にホームに下つてゆく。ホームでは職員に活動家らが「まだ出すな、まだ待て」で30分ほど混乱が続くなか2本の列車が沙田を発つ。多くの抗議者らがかうして沙田を去るなか警察も機動隊が退去し一先ず「沙田の乱」収束に向かふ。
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本日、香港時間晩8時にFT紙が決め打ちの如く「林鄭月娥がこの数週間で複数回にわたり北京中央に辞任申し出たところ拒否の上で林鄭氏に「長官職にとどまり自らが生み出した混乱を片付けなければならない」と伝へたといふ政府に近い消息筋情報として流す。日曜は休刊のFTが英国で日曜正午に記事出すとはかなりの異例。林鄭が生んだ政治的不安定の情勢で後を襲はうなどといふ奇特な人士もをらず北京中央や本来、親政府派の保守派や官僚OBの重鎮らかも見放され警察にしてみれば余計な騒ぎで市民と対峙し顰蹙をかひ……孤立無援の林鄭。やはり心労で休職すべきである、まずは。逃亡犯条例改正の「撤回」は林鄭本人が発言しなくても代理でも良い。

林鄭的所謂「初心論」是指推動送中惡法是因為台灣殺人案,她自言擔心罪犯可能逃過法律制裁而悍然出手修例,既追究涉嫌殺人犯也同時堵塞她口中的法律漏洞。可正如法律界人士、學者多次指出,處理台灣殺人案方法甚多,根本不必急於修例,林鄭硬推送中惡法最大理由是向北京邀功,顯示自己有能力完成前幾任特首不敢或無法完成的任務。可以說,林鄭的初心是以個人榮辱不惜毀壞香港獨有制度及市民法律網,她到如今仍不願承認,仍要把台灣殺人案當成自己的遮醜布,除了無恥以外還可以怎樣形容呢?
至於她說將繼續按個人的感性及「正義感」辦事更是危險。政治領袖當然可以感性,但當涉及動用公權力、公共資源的時候便不能按個人感性、喜惡出發,必須客觀、理性的分析問題,了解對公眾的影響才決定是否採取行動或採取甚麼措施。台灣殺人案死者及家屬當然值得同情,可協助他們的方法很多,今次林鄭卻採用「送中惡法」這效用全無(台灣政府已表明不接受)又對香港造成重大傷害的方法,這顯然是嚴重政治錯判,讓一己感性及錯誤犧牲整體利益。可在犯大錯後她居然宣稱將繼續類似的施政手法,意味未來她可能犯上同樣或更大的錯誤,把市民及社會折騰得無日安寧。還有理由任她繼續做下去嗎?

陶傑先生が林簿日報連載で「林鄭辞職のタイミング」として「十一之前」を挙げてゐる。十月一日は国慶節で而も中共成立七十周年の輝かしき祝賀、その日に香港でまた少なくとも50 万人規模の市民抗議デモ起きて海外マスコミがこれをまた大それた報道などされたら……と。そのためには何の解決策でもないが林鄭辞任で市民がせめて溜飲下げれば、か。元政府高官等からも林鄭は公邸に籠るばかりで、もはや全うな判断できる精神状態ではないのでは?で辞任せぬまでも心労で休職、「撤回」もけして行政長官が言はずとも政府としての公式発表で良いとも。
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朝日新聞が1面トップで「中台統一へ野望の架け橋」として中共福建省の平潭島に福州からの16kmに及ぶ橋を架けてゐると報じる。来年にも北京発の列車が乗り入れださう。平潭島から海底トンネルを掘れば130kmで台湾。「台湾に統一を迫る中国が壮大な計画を打ち上げている」と。これは随分と前から中共が全国の高鉄網の青写真描いた時から海底トンネルで台北結ぶのは絵に描いた餅でつてもあつたもので突然驚くやうなネタではない。