農暦三月十九日。晴。何年ぶり?で信報の林行止専欄読む。
「香江第一筆」健在。林行止氏、すでに信報は李嘉誠次男・李澤楷に経営権売却したが週に何度なのか専欄の執筆は止めぬのだからご立派。1940年生まれだから御年七十九である。
馬尼拉不是雲尼拉 無兵司令怎能掌權 - 林行止 - 信報網站 hkej.com
台湾で鴻海・郭台銘が土着民間宗教の「媽袓のお告げ」で総統選に国民党から立候補を皮肉つた上で高雄市長・韓国瑜の「國防靠美國,科技靠日本,市場靠大陸,努力靠自己」なんてポピュリズムも厭はれるところ。行止は郭台銘は実業家としての才覚あるのだから米中の政治に弄ばれる台湾に於て軍権に頼らぬ民間資本として世界各地に工場を、殊に大湾区に造つてゆくことが郭に与えられた使命だと「信念靠自己」と媽袓のお告げがあつたと宣ひ、それに精進すべき、と。
アタシの家の寺は真言宗豊山派で幼い頃から祖母に連れられての墓参りが好きで「しんごんしゅう」「ぶざんは」といふのも覚えてゐた。相撲で大関の豊山が「ゆたかやま」なのに違和感あつたほど。真言宗豊山派の総本山は奈良の長谷寺だが豊山派の末寺は東日本に多く(中国、九州地方に末寺は一つしかないといふ)東京は護国寺。真言宗なので先考は何度も高野山に参拝もしてゐるが宿坊でのんびりと般若湯のクチ。アタシもいつか高野山は熊野参詣あたりから回つてみたいと思ふ。そこで少しでも高野山のことを知らうと、この本を入手してゐた。筆者の金剛峯寺座主、高野山真言宗管長まで務めた方で、この本にもご利益のやうな知識詰め込まれてゐるのかと思つてゐたが一読してみると平易な高野山ガイドであつた。一寸期待外れ。
気分転換に読んだのがこれ。陳俊志は台湾の映画監督で1999年、台湾映画全盛の90年代末になるのだが《美麗少年》といふ台湾の、当時はまだマイノリティであつたゲイの青少年三人を主人公にしたドキュメンタリー風の映画を見てゐたが、この陳俊志監督が2011年に出版した《台北爸爸/紐約媽媽》といふ書籍は監督の父母からの家族史、それは父親の事業の成功からの転落でかなり辛酸嘗めることになつた過去なのだが、それに自分のゲイとしての赤裸々な半生、1980年代からの台湾の社会史としても見事な内容で、この書籍は台湾でかなり人口に膾炙し若者の必読図書扱ひになつたもの。
陳俊志監督は昨年2018年12月に自宅で入浴中に心臓発作で孤独死。享年五十一。
▼トマ=ピケティ『21世紀の資本』、英語版入手したが積んだまゝで読んでおらず。すでに『ピゲティ以後』の研究まで発展してゐた。
天皇皇后陛下が退位報告へ昭和天皇陵を訪問 : 読売新聞オンライン https://t.co/VPJSfI8Dfs 沿道の民草の一人「平成をどうもありがとうという気持ちです」と。平成には大きな悲しみもあり天皇もできるのは不幸のできるだけの払拭のみ。幸せは天皇から授けられるものにあらず。
— 富柏村 (@fookpaktsuen) April 23, 2019
2020東京五輪選手村 マンション今年7月下旬から販売:朝日新聞 https://t.co/aNmUoTTj4y 昭和39年の東京五輪の選手村がその後国立オリンピック 記念青少年総合センターとなり「青少年の健全な育成」というのも如何なものかと思ったが今回の選手村→マンションに比べると、まだ発想は健やかだったか
— 富柏村 (@fookpaktsuen) April 24, 2019