富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

在美術館……遇見・蔡明亮

農暦二月十六日。あれこれ身体動かす野暮用済ませ燈刻に空腹覚へ丸亀製麺でうどん啜り湾仔のバーMに独酌。今日は百閒マティーニ

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晩に香港映画祭関連で台湾の蔡明亮監督のトークあり中環の大舘へ。中環からミッドレベルのエスカレータから大舘が直結とは知らなんだ。さて会場は、と荘月明文化中心は?と案内図で見ながら「ちょっと待て……」で荘月明文化中心は香港大学構内と、先日だつて宝生流の能を見てゐるぢゃないか、そこで。何たる勘違ひ。てつきり大舘と。ちなみに荘月明は李嘉誠の先妻の名で荘月明が香港大学OBで、それを冠名とした施設。蔡明亮監督のトーク は19時半開始で15分前。Caine Rdまで上がり路線バスに飛び乗り香港大学へ。5分ほど遅れて会場入り。タイトルは「在美術館……遇見・蔡明亮」で監督は台北での美術館での映画上映や映像メインとした企画について熱く語る。

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映画は映画館で見るものだが自分の作品は商業的な娯楽作品に非ず商業上映では客も集まらないと苦笑しつゝ自分の作品を見たい観衆にどう応へるか、で思ひついたのが美術館で、美術館は入場料を払へば閉館時間まで回遊して自分の見たい作品を自由に好きに鑑賞できる、しかも美術館の建物ぢたいが優れた作品であり、その中に身を置くことの快適。そこで映画館で上映ができないか、しかも「閉館時間まで好きに」なら「閉館しなければ朝まで」といふ発想に辿りつき映画上映、トーク、音楽など盛りだくさんで観客には寝袋持参で朝まで好きに……の実現。映画が放映されてゐるスクリーンの前で映画を見ずに寝て貰つてもよい、自分の作品が眠気誘ふのも本望、と。アタシも実は何年前だつたか台北師範大学での夜通しの、このイベント覘いたことあり。監督のやりたいことはわかる。だがアタシはやはり映画は映画館で映画を見れば良い、と思ふので、かうしたイベント性にがアタシの琴線にはあまり触れず、かうして監督のトークショーに来てはみたが映画上映の際の監督や俳優とのQ&Aは苦手で、それが始まると早々に場を辞す方なので今晩も一寸「ふーん」といふ感じであつた。香港大学は今ではMTR直結だが帰路は路線バスに乗つたらRobinson Rdまで上がる40M系統だつたのでミッドレベルで下車。2002年までだが住んでゐたミッドレベルも次々と高層マンション建ち様変わりだが路地を抜け乱歩的な暗がりの怪しい階段道を下り上環へ。やはり夜分といふのは乱歩や百閒のやうな世界ぢゃないと面白くない。今日は気温が摂氏28度まで上がつたが春らしい多湿で風もなく身体がまだ暑さ慣れしてをらず歩いてゐてびっしょりと汗をかく。額から首筋へと汗もいやらしい。