富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

馬亞木

fookpaktsuen2018-04-30

農暦三月十五日。毎晩ずつと三時間睡眠続き昼間眠くならないのが不思議だが疲労困憊で昨晩は睡眠薬を1錠(それまでは半錠)呑んで寝たらぐつすり眠れたが起きても今日は夕方までずつと眠い。晩に仕事関係の両氏とFCCへ。明日が労働節休日のため周末のやうな客の入り。啤酒呑んでから新西蘭のピノで印度料理。食後に香檳酒ボトルで頼んだら両氏にかなり驚かれたが食後の香檳酒はけっこう美味い。
▼毎朝乗るミニバスで営業権登録が「馬亞木」といふ人で紅磡の大環山新邨二座地下で登記。馬亞木博士は知る人ぞ知る香港のミニバス経営の統帥。紅磡の大環山新邨はすでに取り壊され今は紅磡団地の一角となつてゐるがミニバス専営権の登記はそのまゝ。1967年の反英暴動のどさくさでミニバスが走り始め、その後の香港政庁の後手/\のなか専営権を獲得し続けた馬亞木の成果だが、この権利は未整理のまゝ今日に。営業権の住所すら変更されないのは、それが原因。馬亞木は潮州出身で17歳で香港に来て大環山のバラックに住み働き始め1950年代に米商と洗濯業始め反英暴動での食料難で米価暴騰して桶金(営業始動資金)得て反英暴動期間の九龍バスの運転手ストライキのなかミニバスの営業を始め、その後次々と車両と営業権獲得して成功。富豪となつたが生活は地味でメジャーな場所にはあまり登場せず。現在、600両のミニバスと60路線もの専営権をもちタクシー業務や不動産など資産はHK$80億といふ。戦後の香港動乱期、経済成長の伝記的人物の一人。