富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2018-03-30

農暦二月十四日。耶蘇の何だか金曜日の祝日。年度末で(事情はわかるのだがあの問題が香港にまで波及してゐるとは!)当方は何も問題ございません示す提出書類あり官邸執務室でそれをまとめる。体調芳しからず誰もゐないのは感染らないので安心だがふら/\。帰宅し夕食でおかずを少しだけ口にして早寝。睡眠導入剤よりアルプラゾラムは効く。
▼首都で宮城お堀端の国会では森友で空転するなか天皇皇后の琉球行幸。本島ではさきの大戦の激戦地糸満市そして与那国島

(29日)夕方には島の西端に立つ日本最西端の碑を訪れた。案内した外間守吉・与那国町長が年に数回は台湾が見えることを説明。この日は見えなかったが両陛下は台湾がある方向を眺めた。

(御製)南洋のかなたに霞むフェルモサの玉山あおぎみるみゆきかな
日本から台湾に最も近い与那国島から先帝も皇太子時代に訪れてゐる台湾をお眺めになる陛下。政治的な理由で訪問適はないなか台湾へのお気持ちをうたふにあたつて「台湾」といふ言葉に含まれる現代の政治性を避け敢へてフェルモサなる古い呼び名を用ゐて富士山より高い玉山の「みゆき」で冬の深雪と行幸を掛け詞にされてをります。

⇧安倍首相の演説が終わると突然、谷村新司さんの「昴」のイントロが流れ出した。ステージに谷村さんが現れると会場に「おお」というどよめきと大きな拍手が広がった。予告されていなかったスペシャルゲストの登場、(晋三のつまらない「……しようじゃありませんか」の挨拶に比べ)最も盛り上がった瞬間だった。谷村さんは「群青」も熱唱した。1981年の映画「連合艦隊」の主題歌だ。この映画は、大陸政策の行き詰まりを武力で解決しようとした日本の「悲劇の時代」を、出征兵士の家族ドラマと絡めて描いている。「親より先に子どもが逝く、その逆縁の悲しみを歌っております。次の世代を支える若い人たちに、争いのない世界を残していくこと。それが我々大人の大切な役割なのではないかな、そんな気がします。そんな平和への願いを込めて、群青を聴いていただきます」。『群青』は、戦時中に作られ、学徒出陣の壮行会でも歌われた『海ゆかば』への、まさに返歌。この選曲には、9条改正を急ぐ安倍首相へのメッセージも込められているかのよう。……谷村新司は左か右かといへば右で保守だらう。だが、だから好戦的とか体制的といふわけではない。谷村の姿勢からすると晋三は国家主義的革新派に映るはず。