富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港→東京

fookpaktsuen2018-01-20

農暦十二月初四。雨朝七時に陋宅出て香港站からエアポートエクスプレスで空港。Amexのセンチュリオンラウンジで朝食。ANAの812便で成田行き。いつまでB767-300が飛ぶのかしら。ANAで人口に膾炙するカボス のジュースを初めて飲む。新聞や雑誌をiPadで乱読。機内食後の白ワインで昼寝。15:05に着陸して15:44の成田エクスプレス。JR空港駅のトイレに入つたら小便器のところに「小便用」と漢字で書かれ「大便するな」のデザイン。あきらかに強国人向けの警告だが「おもてなし」の気遣ひある素晴らしい国ならやははり英語併記もしておくべきでは。品川。タクシーでで伊皿子から魚藍坂抜け麻布。鳥居坂旅寓に下榻。荷物片付け麻布十番の信州菜と蕎麦の上手い川上庵へ。東京で信濃鶴呑んで野沢菜突ついてるんだつたら来て!と信州の友人たちに言はれさう。奥麻布のバーHへ往く道すがら暗闇坂下から救世軍の前を抜ける通りは本当に暗く寺が点在して何度通つても乱歩の世界で怪人二十面相でも潜んでゐさうなのだが歩いてゐると家人が「あ!」といふので何かと思つたら古い住家の並ぶあたりでマンションでも立てるのか更地になつてゐる土地の奥、崖の下に鳥居まである祠あり。神社ではなく明らかにこゝにあつた住家の裏のそれも崖下。神社や鳥居は動かせぬといふが霊感など乏しいアタシでも思はずゲニウスロキ的に力の作用を感じるやうな空間。バーHでその話をすると其所はこの区画の町内会長の家があつたところで老朽化した家を取り壊してなのださうだが其処に鳥居まである祠あつたことは近隣の住民も知らなかつたさう。麻布十番で何度か食した中華料理屋は一年前にもう閉まつてゐたが営業中の調理場からの火事で不幸もありビルでのダクト通して引火など大変なことになつたといふ。
中共憲法14年ぶり改正で「習思想」憲法明記。「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」なる概念を憲法に。呆れて言葉もなし。現憲法には毛沢東思想と訒小平理論はあるが毛澤東なくして良くも悪くも中共なし。更に訒小平路線は現代中国の基礎となつたのは誰もが認めるところで、それに対して中共幹部の公金横領や贈収賄など摘発は大したものだが結果的に強国になつたあとで党トップになつた習近平の名をなぜ憲法に載せるのか全くもつて理解できぬ。