富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Apple社のWi-Fiが生産中止となつてゐた

農暦十月十一日。晴。昨日は澳門での飲みすぎで遉がに体力消耗。週末の官邸での残務処理。明日までに或る場所にWi-Fiセットしなければならずアタシはさういふことが苦手なので、これまで蘋果のAirPortシリーズなら素人ながらに接続も簡単で、これに依存。

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とくに今では、どこのホテルでもWi-Fiに困らぬが一昔前まではAirPort Express一つあれば本当に便利。半年前だかAirPort Extreme購入しようか、と思つて蘋果商店に行つたら大か小(Express)しか在庫がないといはれ今になつて思ふと、その時にはすでに蘋果のWi-Fiハードウェアからの撤退が決まつてゐたとは寡聞にして知らず。仕方なく須磨帆で調べるとGoogle Wifiなるものが市場に出回つてゐるやうで、これを購入。

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確かにセッティングでも小学生でもできるほど簡単。晩に自宅でお好み焼き。日テレの「 イッテQ」は番組冒頭で 「制作のあり方を猛省」とテロップで謝罪。この日はイモトがガーナ探訪。このような特に日曜晩は池攫ひだとか地球の果ての日本人だとかバラエティ番組並ぶが、どこまでがやらせなのか、なんて最初からバラエティはバラエティで面白ければ良いものなのでは?とタカ括つてゐるアタシのやうなものにとつては謝罪も猛省もどうでも良い。首相や官房長官、官僚とて真摯な態度などでない時代なのだから。

 堺屋太一『地上最大の行事 万国博覧会』(光文社新書)読む。

地上最大の行事 万国博覧会 (光文社新書)

地上最大の行事 万国博覧会 (光文社新書)

 

 1963年、日本は翌年の東京五輪で沸き立つなか通産省で二十代から若手エコノミストとして当確現してゐた著者が33才の一官吏の立場で万国博開催を思ひ立ち7年後に、あの「地上」最大の万国博開催に至る話。本当に小さくて大きな思ひつきが堺屋の生まれ育つた大阪が動き当時の首相展・佐藤栄作が関心を示したことで当時は「重工業と輸出重視」で「イベントなど」だつた通産省もついには一官吏の進言を受け入れ……とまるで嘘のやうな、でも昭和30〜40年代の、あの高度経済成長の時代だから実現した奇跡のやうな話。丹下健三の設計プランに岡本太郎太陽の塔を発案し取っ組み合ひの喧嘩になつた話だとか大阪万博に纏はるエピソードは堺屋が書くまでもなく広く知られてゐるが、例へば万博は国際規約により各国のパビリオンは治外法権が認められてゐる!とかアタシも知らぬことあり。あれだけ大成功した万博が閉幕の翌日から取り壊し始まりアメリカ館にあつたアンディ=ウォーホールのマリリン=モンロー作品もブルドーザーで踏みつけられ(ある画商が機転をきかせ数枚だけ入手して後に1枚15億円で富山県立近代美術館が購入)全てがこの世から蜃気楼のやうに消失したことの「記憶」。そのなかで岡本太郎太陽の塔だけが残つて今日までシンボル化。