富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

任航、逝去

fookpaktsuen2017-02-25

農暦一月晦日。昨晩寝しなに(ってまだ晩十時だつたが)上智K君から「レンハンが自殺と」とLINEが入る。未明にネットで見るとベルリンで命絶つたといふ。新宿追分の画廊で昨年から意識して見てゐた中国出身のセンスよきヌードを撮れる写真家だつただけに。自殺と聞いていふのも何だが作品にどこか翳りもあり。もうこれまで以上の発想が枯渇する、といつた苦悩があつたのかしら。画廊ご亭主よりレンハンとの貴重な記憶の写真を見せていたゞく。本日寒風冷雨。暖冬のなか今になつてこの冬の最低気温で尖沙咀天文台で摂氏10.7度。官邸にて週末の書類整理。午後遅く散歩で日本人学校前に数名の人出で何ことかと思へば寒桜。晩に佐伯啓思『さらば、資本主義』読了。この本の白眉は第4章「ニヒリズムへ落ち込む世界」で、これについては以前のノオト参照(こちら)。第7章「トマ・ピケティ『21世紀の資本』を読む」が面白い。さんざん語られ尽くされた感のあるピケティだが20世紀の(一時的な、だが)格差社会の崩壊、(見かけだが)平等の実現が左翼革命や民主主義の成果ではなく世界恐慌第二次世界大戦の結果だつたことは佐伯先生のやうな保守派にとつてはピケティ思想は面白いところ。成長率<収益率よりも(それは自明の理で)佐伯先生には「資本主義がこのまま自由な市場競争を続ければやがてはとんでもない格差社会を生み出し民主的な政治ももたなくなる」ことが問題。資本主義はさして経済成長を生み出さない。そして今の情報化社会で「1ドルのバナナを買えばGDPは1ドル増えるが何回グーグルの検索を利用してもべつにGDPが増えるわけではない」と、これは名言。
▼ボクシングのもつ、あの『明日のジョー』的な夢の物語って何なのかしら。香港で彗星のやうに現れ20連勝中(内12KO)WBO1位のスーパースター。3月には香港で日本から向井寛史とのタイトル戦ださうでスポーツ観戦に興味なきアタシもさすがにこれは関心あり。
森友学園安倍晋三小学校問題で晋三のシドロモドロには嗤つたが国会で晋三批難する民主党の代議士もまぁよう喋ると思つたら福島伸享って茨城一区でアタシが在外選挙で投票してゐた方。あくまで反自民野党第一党への投票で民主党だつたので(最近は代々木派のアタシだが)名前もよく覚へてゐなかつた。民主党の中では右派だが晋三ら革新勢力に対して本来の保守の立場。「愛国の名の下に国民の財産を私物化しているのではないか」といふ指摘はご尤も。