富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

fookpaktsuen2015-12-04

農暦十月二十三日。少しだけ寒くなる。晩に小雨。晩飯に飲んだ759阿信屋のHK$45の赤葡萄酒がそれなりに美味い。が阿信屋の場合、売り切り御免、そのワインが定番で今後も並ぶ、といふわけではない。ほんの少し残した葡萄酒で酒杯の縁や側がほんのりと紅に染まる。Baccaratゆゑの輝きなのかしら。さすがに鈍感なアタシも康成の「朝の光の中で」的な喜び。中2で光村の教科書では一つも感動できなかったが、年をとつた。
佐伯啓思先生の毅然たる保守主義者としての「異論のススメ」(朝日新聞連載)はアタシも保守的にふむ/\と読んでゐるが今日の「パリの同時多発テロ「我々」に突きつけたもの」(こちら)はちょっと怖い。

今日、明らかになってきたことは、自由や民主主義の限界というべきであろう。自由はグローバルな金融中心の資本主義へとゆきつき、民主政治は大衆的な情緒や気分で不安定に流動する。しかも、アメリカが後押ししたアラブの民主化はアラブを大混乱に陥れた。西洋の民主主義は壁にぶち当たっている。

といふ指摘は確かに。だが

「われわれ」もグローバル文明のなかにいる以上、すでに当事者になっている。もし、日本がISによるすさまじいテロにあえば、われわれはISと全面的に対決せざるをえない。「対話」など不可能である。しかし、それは自由や民主主義という「文明」を守るためではなく、ただ、「われわれ」自身の生命や財産を守るためであり、また、いわれなき攻撃に対しては自らの尊厳を守るほかないからである。

と、もはや臨戦体制。