農暦十月初五。頭痛がひどい。本日、ある支払ひが香港政府宛てであり。某施設の貸し出しなのだが申請と同時に小切手で支払ひしたところ小切手に印刷された口座名義が貸し出し申請者名義と異なるから受理できぬといふ。誰が払はうと相手名義が正しく入金さへあればいゝのであつて民間でも他の香港政府関係の支払ひでも、これまで何年も何度も振出し元の異なる小切手で支払ひしたきた。今回はしかも全くことなる名義ではなく某銀行の小切手は当方の団体名義の下にexpenses accountと書かれてゐて、これは昔、口座開設の際にsaving account(普通預金)に対して当座預金はあくまで支払い専用だつたので当時の担当者が名義をさうしただけのこと。いくら説明しても埒あかず。公共施設貸し出しで「イスラム国」とかアルカイーダが偽つて申請するのを防ぐためのテロ対策か。現金ならいゝといふ。現金ほど色がついておらず出所の不明なカネがあるのに。
▼毎日新聞を1年ぶり?くらゐで読み始めてゐる。絶対に読まない読売を除けば、今イチな朝日、株屋相場師の新聞・日経、暴れる東京と日本の新聞だけでも4紙の朝夕刊読んでゐて毎日が入ると毎日かなり体力のゐることだが毎日の記事はやはり読ませる記事が多く面白い。三大紙の中では部数競争から抜けてゐる余裕なのか(経営的には大変だらうが)。今日は月曜で山田孝男「風知草」が朴裕河『帝国の慰安婦』ついて書いてゐる。朴教授曰く、19世紀末以来の欧米列強の帝国に日本も追従し外国に駐留の軍人が慰安婦を必要とし、つまり慰安婦は日本に固有の制度ではなく「帝国の産物」だが「どこにでもあったことだから日本に責任がない」のではない。資本と軍の移動が「女性の商品化」を促し今も世界中の外国軍駐留基地周辺に慰安婦をつくる構造がある。その普遍性を見ること。日本に対しては「どこも同じ」と開き直るのではなく自ら「帝国的膨張を超える思想」打ち出すべきでは?と。
▼「GDP実質年2%減、2期連続のマイナス」ださうで。それでも甘利大臣は「景気はトレンドとしては回復に向かいつつある」って。このフレーズ「首相の支持率はトレンドとしては回復に向かいつつある」とか「福島の核禍海水汚染はトレンドとしてはコントロールされている状況に向かいつつある」とか何にでも使へるわ。いくら円安と株高の含み益で大手企業と儲かり利益率最高でも企業は設備投資に資金を回さず国民の生活は豊かにならぬどころか貧富の差は開くばかり。それでも晋三と心中したい民草がゐるのだけが晋三の支持率。日経でインフレ2%の「道は険しけれど」と編集委員の滝田某曰く「14年の春ごろには、この目標は順調に達成できるかにみえた。が、番狂わせが起きた。一つは14年4月の消費税増税が、日本経済にとって予想外の重圧になったことだ」ってバカを言ふのもいゝ加減にしろ、である。あの増税で景気が冷え込むことなど経済に門外漢のアタシだつてわかること。なぜ日経がそこまでして晋三をヨイショするのか。
▼書評で「読んだつもり」の読書。張紣暋『鉄道への夢が日本人を作った 資本主義・民主主義・ナショナリズム』(こちら)もう、このタイトルだけでぞく/\。香港の中文大学でこんな先生がゐるとすら知らず。
@fookpaktsuen: (社説)反恐不能單靠空襲 必須切斷資金命脈 - 信報 URL その通り。空爆より資金源断絶を。
鉄道への夢が日本人を作った 資本主義・民主主義・ナショナリズム (朝日選書)
- 作者: 張彧暋,山岡由美
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2015/10/09
- メディア: 単行本
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@fookpaktsuen: (リーダーの本棚)損保ジャパン日本興亜社長・桜田謙悟氏:日本経済新聞 URL 誰も過去の思想からは逃れられず25歳すぎて新しい理論の影響受けることは少ない。危険なのは権力ではなく思想。若いうちにしっかり教育を受けて人間性形成し脳鍛えること。