富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2017-07-28

農暦閏六月初六。快晴。寝室締め切つて寝てゐたので朝、窓を開けると爽やかな風。夏だが、この風が吹き始めると、もう冷房なしで大丈夫。湿度も幾ばくか下がる。立秋にはまだ日はあれど秋の予感。Chineは閏六月だが日本は閏五月があつたので今はまだ旧暦で六月初。同じ日でも随分と暦の上での季節感が異なるところ。熱は摂氏36.5度で下がつたが低温のアタシには平熱とはいへない。月末で仕事は忙しいがインフルエンザといふと今ではSARS赤痢並みの恐怖感が市井にあり外出控へ蟄居決め込む。ヒマなので稲田女の辞任記者会見をラジオで聞く。相変はらず「報告はなかった」ではなく「報告はなかったという認識をしています」パターンで断定せず、かりにアトで新事実が出た場合でも「嘘はついていない」「思ひ違ひ」で済ませられる言ひ逃れ。都議選の応援演説も「誤解を招きかねない発言」。これについては記者がさすがに(以下、logmiより)記者も多少感情的に稲田女を質す。
記者:今でもあの発言というのは、受け手の問題であって、誤解を招きかねないという主張は変わらないわけですか?
稲田:誤解を招きかねない、防衛省自衛隊防衛大臣と。本来であれば自民党としてお願いをするというところを、非常に誤解を招きかねない発言であったと、即日撤回をし、お詫びを申し上げたところです。
記者:誤解を招きかねないというのは、国民の理解力がないから誤解する可能性がある、「私は正しいことを言ったのに国民が理解する能力がないから誤解する可能性がある」、という意味でよろしいでしょうか?
稲田:いいえ。そういうことは申し上げておりません。
記者:誤解をする可能性があるってそういうことじゃないですか?
稲田:私自身の問題として、誤解を招きかねない発言をしたことについて、訂正をし謝罪をさせていただいたということでございます。
記者:私は正しいことを言ってるのに、国民が理解力がないから誤解をする可能性がある、という意味でよろしいでしょうか?
稲田:そういうことではありません。
ともはやパンチドランカー的に打たれ強い。ずっとこの調子か、と思つて中継聞くのを止めようか、と思つた矢先に飛び出したのが記者からの「総理と相談していた時期はいつ頃からなのか?」といふ質問。これは記者の「辞任を決意したのはいつか?」といふ初っ端の質問に稲田女が「辞任を決意した時期でございますけれども、かねてからこの日報の問題について、これほどまでに防衛省自衛隊として世間をお騒がせしていることについて、管理・監督者としての責任は免れないと思っていたところでございます」と不明朗な回答をした上で「そして、そういった私の正直な気持ちについて、かねてより総理にも相談をしていたところです」と口を滑らせてしまつた点の、そこではそれ以上突っ込まれずだつたが、その炙り返し。
記者:すいません。そのことに関して、総理と相談されていたとおっしゃいましたけれども、相談されていた時期はいつ頃からなんでしょうか?
稲田:かねてから総理とは、その都度都度の私の正直な気持ちはお伝えをしていたところです。
記者:日報問題が浮上してからですか?
稲田:まあ、そうですね。この辞任に関する相談ということについては、そういうことです。
ここで、このやりとりは止んでしまつたが他の話題のあと別な記者が
記者:すいません、さっきの総理に報告していたという点なんですけども、総理は国会答弁で、陸自内部にデータがあったってことは、具体的に報告を受けていないこととされていたように記憶してるんですけども、大臣はいつ頃から総理とどのようなご相談をされていたんですか?
稲田:相談っていうのは、私の辞任に関する相談ということです。
記者:辞任に関する相談というのは当然、誠意がないと辞任に関する相談はできないかと思うんですが、いったいどういう理由で辞任に関する相談をされてたんですか?
稲田:詳細は控えますけれども、かねてより私の正直な気持ちをお伝えをして相談をしていた、ということです。
記者:大臣、申し訳ありません。とても大事なところなんですが、よくわからないんですけども。いったい大臣は総理に「どういったことがあって、私は辞めたい」と言ってるのか、もう少し具体的に説明していただけますでしょうか?
稲田:詳細は控えますけれども、こういった状況において、国民のみなさま方の信頼を損ないかねない事態になっていること、についてでございます。
記者:追加になりますが、相談をし始めたのはいつ頃からで、それに対して総理は都度どういうふうにおっしゃっていたんでしょうか?
稲田:かねてより相談をしているということです。
記者:「かねて」とはいつ頃ですか?
稲田:正確には申し上げられませんが、かねてよりということです。
記者:それに対して、総理はどのように話してらっしゃったんでしょうか?
稲田:私の気持ちは率直に受け止められてきたのではないでしょうか。
記者:それは留意されてきたということでしょうか?
稲田:そういうことではありません。
記者:「そういうことではない」とはどういうことでしょうか?
稲田:いや、あの……、私の都度都度の相談については、率直に受け止められていたということでございます。
記者:すいません、かなり大事なところだと思うんですけど、総理は国会答弁で「今回の問題については報告を受けていない」と、「特別監察があるから」というふうにおっしゃっていました。漠然とした理由で、報道がはじけているからという理由で辞めたいっていうのは、到底考えられないですよね? 今回の問題は本当に総理に言ってないんでしょうか?
稲田:あの……、事実関係については申し上げていません。
記者:総理は、でも、「報告は受けてない」って。
稲田:だから、報告はしてません。
記者:報告してないっていうのは、どういうことなんですか? ちょっとよくわからないんですが。大事なところだと思うんですが。
稲田:かねてより私の辞任に関する、……辞任に関するというか気持ちですね、をお伝えをしていたということです。
記者:陸自に日報が残ってるかどうかみたいな問題に関しては一切言わずに、「報道が過熱してるから私は辞めたい」というふうにおっしゃった?
稲田:「報道が過熱してるから」とは一切言っていませんよ。やはりこういう状況になって、信頼を揺らぎかねない状況であるということでございます。
記者:大臣、「信頼が揺らぎかねない」と大臣が説明する根拠は、総理にどうご説明なさってるんですか? どうご説明されたんですか?
稲田:そんな詳しくは説明していません。
記者:総理大臣と閣僚が相談されるんだったら、詳しく説明もしていないのに辞意を漏らすなんてことがありうるんですか?
稲田:私のその都度の正直な気持ちをお伝えをしていた、ということです。
記者:とても大事なところです。総理と閣僚が辞任に関しての相談をしている時に、詳細な話もせずに辞意を漏らしていて、それをその都度、総理が受け止めていたという説明だけでは、到底納得ができません。もう少し詳細に説明をお願いします。
稲田:そこは詳細にお話をするような内容ではないからお話をしていない、ということです。
記者:すいません、雑談ベースでそういう辞任に関する話をしてたんですか? ちょっと考えられないんですが。
稲田:そういうことではありません。
記者:総理の国会答弁にも触れてくる部分だと思うんですが、そうでないんなら「そうでない」ときちんとご説明になったほうがいいですし、やり取りとして、閣僚が辞任に関する相談を総理にするっていう点なわけですから、もう少し詳しくご説明があってもいいかと思うんですがいかがでしょうか?
稲田:今申し上げた通りで、日報に関する事実関係を報告するということはありません。私の辞任の意向については相談をしていた、ということです。
記者:いつからですか?
稲田:かねてよりです。
記者:すいません、ちょっと教えてください。非常に大事なところです。国会で総理が言われたことなんです。日報について、総理には何とおっしゃったんですか?
稲田:日報についてではなくて、3月15日に特別防衛監察が始まった時点から、こういった問題、非常に防衛省自衛隊の信頼を揺るがしかねない事態になっていた、というふうに思っています。
記者:ただしですね、特別防衛監察の報道を受けて、大臣が命じたものでしょ? あの時点では事実かどうかっていう認定をされていません。それでもこれはアカンと、辞任だと思ったんですか?
稲田:いやいや、その時点で思ったとは言っておりません。
記者:でも、考えてたんですか?
稲田:まあ、考え……。漠然とそういう状況については念頭にあった、ということを申し上げております。
記者:すいません、特別防衛監察をご自身が指示された時点で、辞任っていうのは頭にあったということですか?
稲田:そういうことではありません。
……とこゝまでやりとり続き、やつと司会が「(そろそろ、もう)よろしいでしょうか?」と打ち止めに。稲田女の言ひ訳会見で終はるはずのところが、この「かねてより総理にも相談」で晋三が日報存在もみ消し決定まで知つてゐたのでは?といふ余計な疑惑のトップアップにならうとは。記者が「日報について、総理には何とおっしゃったんですか?」と誘導尋問的な質問を投げたが、さすがに稲田女も「日報についてではなくて3月15日に特別防衛監察が始まった時点から……」と誘ひには乗らず。司会も今日はとにかく稲田女がマスコミに叩かれる場なので記者の追求許してゐたが疑惑が首相に及びかねず、で打ち切りだつたのだらう。稲田女は

  • 最後に改めて申し上げますが、私ども防衛省自衛隊といたしましては、対国民のみなさまとの関係において、日報は自らすべて提出をいたしております。本件の日報に関して、隠ぺいという事実はありませんでした。防衛省自衛隊の名誉にかけて、このことだけは申し上げたいと思います。ありがとうございました。

と地獄の会見終了。あれだけ国民には知らせずにゐた南スーダンの「戦闘」状況といふ日報に書かれた事実なのに日報は自ら全て提出した、隠蔽はない、と言ひ切るとは大したもの。「防衛省自衛隊の名誉にかけて」と自分を信用もしてゐない部下庇ふのも、自分がそのトップであり「防衛大臣自民党の名誉にかけて」なのかしら。興味深い記者会見ではあつたがこの1年の防衛大臣としての一番の実績は?と尋ねられ南スーダンでのPKOの成果を挙げ「しつかりと撤収を決めて無事撤収できたこと」と、そこまではまだいゝが続けて

  • さらには、ちょっと反面になりますけど、この日報に関しても「やっぱりどこかにあるんじゃないの」といって捜索をして、すべて公表したことなど。

……と嘯いてしまふとは、やはりこの人の神経は尋常ならず、と呆れるばかり。

共和党過半数超の52議席占める上院でトランプが推し進めるオバマケア否定の保険制度見直し案で共和党のマケイン議員ら3名が予想外の造反で本件否決の快挙。「大統領を監視することも議会の重要な役割だ。同じ党であっても我々は彼の部下ではない」とジョン=マケイン米上院議員⇧8月3日の内閣改造で「ぜひ、私を内閣官房長官に!」と自薦、 それに対して「せめて内閣参与で」と晋三、とか。