富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

ドバイ4日目

fookpaktsuen2017-03-26

農暦二月廿九日。今朝は雨もなく薄日さす。早朝から机に凭るが一昨晩のBBS Promsの反動か、しつかりとしたクラシックが聴きたくなり、先日台湾の金萬字書店で流れてゐたドイツのクラシック専門のネットラジオ、それが何だつたか、以前それを東京でクラシック音楽産業に携わるS氏が教へてくれたのだが同局で、どうしても思ひ出せずSMSでS氏に尋ねるとバイエルン放送局のBR-Klassikであつた。今はアプリもあつて、それを下載して早速朝からそれを聞く。このまゝ下手すると退房まで部屋に引き籠りになりさう。折角の十数年ぶりのドバイなのだから天気も良くなつてきたし出街。メトロで古ドバイの城砦であるAl Fahidi Fort(ドバイ博物館へ)。Al Fahidiのメトロ站から路地に入るとインドやパキスタン等の食堂が並び何とも芳香漂ふ。ホテルのあたりの開発区にはこんな食堂もないが、やはり下町ならでは。城砦に近づくと観光バスから客も多し。窓口で3ディルハムの入場料払はうとしてハッと気づくと見事に小銭なし。50ディルハム札しかない。窓口の男は札を見るなり「小銭がない」。これだけ入場者がゐるのだからD10やD20の札がないとはとても思へぬが小銭出すのが面倒なのだらう。非常に頭に来るが、こゝはアラブの論理で交渉も勝ちもない。相手にさう言はれたらお終ひ。できることは、どこか下町に戻りチョコでも買つて小銭を作るか、一番格好いゝのはD50札を出して「釣りはいゝから入場券を1枚寄こせ、この野郎」とでもするところだが城砦も小さく博物館としての規模も大したことなささうなので「釣りもないのなら、それぢゃ結構」である。タクシーで(路線バスもあるのだらうが、とにかく不便)ドバイ動物園へ。開発区の150m x 30m くらゐの1ブロックをそのまゝ動物園にした長方形の土地でぐるりと一回りで見終はる。参観者もほんの少しでのんびりしたもの。ホテルに戻る。その時のタクシー運転手はスリランカ人で大変、親日的。ドバイはフィリピン人も多いが本当に日本人によくしてくれる。これもこれまでの通商や外交の実績なのだらう(昨今の「中国嫌ひ」の裏返しも少なからずあるが)。ランニングウェアに着替へたが睡魔に襲はれ小一時間寝てから昨日に続きホテル楼上のジムへ。トレッドミルで走る。屋上のプールが今日は天気もよく開放されてゐて上がつてみるが確かに43階で暴風雨なら此処は危険。レイトチェックアウト。ハンマームに寄り一っ風呂浴び用事済ませタクシーでフェスティバルシティといふエリアのクラウンプラザホテルにあるベルギーカフェで今晩遅くにドーハ経由のカタール航空で東京に還るハロンS氏とご一緒されたHさんと運河越しにドバイの開発ぶりながめステラアルトワ飲みながらムール貝のソテー等を飰す。こゝはなか/\いゝ環境。でもドバイで週末にこゝとかにゐたら何となく切なくなりさう。タクシーで空港ターミナル1に行きS氏らとお別れ。SQのチェックインでラウンジは「マルハバラウンジをお使ひください」といはれるが案の定ラウンジの入り口では行列で中を覗くと芋を洗ふかのやうな収容ぶりでルフトハンザのラウンジに行くと此方は実に客は少なく静か。ドイツ人大半でこの人たちは環境を乱さないからステキ。今朝のバイエルンに始まりルフトハンザのラウンジで今日はドイツがいゝ。20時発のSQ495便でシンガポールへ夜間飛行。満席で隣に幼子連れた母。子どもは熟睡で抱かれてきて、そのまゝ離陸して数時間は寝たまゝだつたが夜中に起きてシンガポール到着まで元気で少し困つたが致し方ない。ほぼ一睡もしてをらぬ母の苦労を考へれば。眠くなるまで映画『インディジョーンズ 最後の聖戦』を見る。あり得ない展開の連続だが娯楽映画も面白い。腰痛であまりよく眠れず。

▼香港の行政長官選挙。これにつき先日、この週末海外で大切なイベントある某氏だが選挙のため香港を留守にできず、そこまでCarrie Lamへの投票の縛りはきついか、と書いたが私の勝手な想像で、この方、実はJohn Tsang陣営。蘋果日報の動画で投票所に入るところ、その陣営としっかり握手が映つてゐた。それで1票でも多く票を集める必要があつたのか。この機に及んでJohn Tsang陣営とは立派。で本日の投票はCarrie Lamが777票収穫で当選。John Tsangの奮戦は365票、胡判官は21票。


⇧「良い忖度と悪い忖度がある。首相は『やってはいけない忖度があるログイン前の続き』と言うべきだ」「問題の本質を分からなくしているのは皮肉にも安倍首相だ。『忖度がない』と強弁し過ぎている。森友学園について『悪い忖度ではない』とはっきり言うべきだ」と大阪の松井知事。良いことを仰る。

⇧演歌のいいところは、同調を強要しないことだろう。例外もあるかもしれないが演歌に斉唱は似合わない。
♪お酒はぬるめの燗がいい 肴はあぶったイカでいい……。たとえば八代亜紀さんの「舟唄」など、独りの低唱こそ似つかわしい。国歌や社歌のように人を束ねる作用はないし、軍歌のように拳を振って士気を鼓舞する曲でもない。
「個」を消してしまうような歌は苦手だと言いながら、カラオケに誘われると軍歌を歌っていたのが作家の故・城山三郎さんだった。すすんでではない。ほかに知らなかったからだ。歌いながら、若くして死んでいった者への哀惜にぽろぽろ涙をこぼしたという。城山さん自身も海軍の特攻要員だった。