富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

市大會堂の美しさ

fookpaktsuen2012-03-14

農暦二月二十二日。湾仔の公立病院で血糖の検査。昨晩遅くから断食で朝九時に採血、直後にどろどろの葡萄糖水飲まされ二時間後に再び採血。いくら甘党のアタシでもこの葡萄糖水だけは美味しくない。今日も忙しかつたが燈刻に強制終了で銅鑼湾。かなり規模大きな送別会あり末席を汚す。昨年はこの送別会の日が三一一の震災で晩に此処から漸く郷里の母の携帯に電話つながつたこと思ひ出す。深酒もせず帰宅。
▼香港の市大會堂(City Hall)落成から五十周年。この設計をしたRonald Phillips氏は八十歳でご健全(信報に特集記事あり)。六十周年のときはもう此処に来られないだらう、と。香港代表する戦後モダニズムの傑作建築ながらフィリップ氏をば落胆させたのは三十周年=廿年前に招かれた際にフィ氏が見た改築。シティホールの音楽堂と劇場のある低座、それと回廊で結ばれた右奥の高座、正面にあるQueen's Pier、さらに隣の立体駐車場とエヂンバラ広場まで含め統一された様式の美のなかに低座の角に付け足された市政局ビルの醜悪。五十周年にはQueen's Pierも消え失せフィ氏の落胆は更に。写真にある水廊も現存せず。